pingコマンドとは
ping(Packet INternet Groper) コマンドは、様々なネットワーク機器のトラブルシューティングで利用されます。
pingコマンドはICMPエコー要求、ICMPエコー応答を利用してリモートのネットワーク機器が問題ないかの判断します。また、エコー要求の送出後、エコー応答が返ってくるまでの時間を測定することでネットワークの遅延についても調べることができます。
書式
Router# ping { 宛先IPアドレス|宛先ホスト名 }
コマンドモード:特権モード。
コマンドリリース:10.0以降でサポート。
実行例
Router# ping 192.168.0.253
Type escape sequence to abort.
Sending 5, 100-byte ICMP Echos to 192.168.0.253, timeout is 2 seconds:
!!!!!
Success rate is 100 percent (5/5), round-trip min/avg/max = 1/2/4 ms
Router#
実行結果の表示について
- ! ⇒ 成功。応答の受信を示す。
- ・ ⇒ タイムアウト。応答を待ったがタイムアウトした事を示す。
- ・! ⇒ 一部成功
- U ⇒ PUD(プロトコルが扱うデータの単位)が受信した宛先到達不能エラーである事を示す。
- Q ⇒ 宛先がビジー状態である事を示す。
- ? ⇒ パケットタイプが不明である事を示す。
- M ⇒ 断片化(フラグメント)不可である事を示す。
- & ⇒ パケットの存続時間が超過した事を示す。
pingコマンドのメッセージについて
Success rate is 100 percent (5/5)
送出pingパケット数に対する受信応答パケット数の割合を示しています。
割合が低い場合は通信不良の可能性があります。
round-trip min/avg/max = 1/2/4 ms
pingパケットを送出してから応答パケットを受信するまでの時間(ms)
左から、最小/平均/最大時間(ms)を示します。
標準pingコマンドがルーターから送出される場合、pingの送信元IPアドレスは、パケットを送出するインタフェースのIPアドレスになります。したがって、送信元と宛先を指定したエンド・ツー・エンドの疎通試験ではない事を理解する必要があります。
送信元と宛先を指定したエンド・ツー・エンドの疎通確認は拡張pingで行います。