ネットワークの冗長化のレベルについて

Network

ネットワークの冗長化とは、万が一、装置が故障しても、サービスを継続して維持できるようにネットワークやシステムを構築することです。

例えば、ルータまたは、L3スイッチを2台用意しておき片方のルータがダウンしても、もう片方のルータに引き継がれてサービスに影響することなく通信が継続される機能です。

また、ネットワーク回線を複数用意しておき、片方がダウンしても、通信が途切れないようにする
ネットワーク回線の冗長化があります。

冗長化のタイプ

冗長化のタイプは、大きく3つに分類できます。

両アクティブ(アクティブ アクティブ)

両アクティブは、複数台の装置を同時に運用稼働させる方法です。
障害が発生すれば、該当装置のみ停止させ、ユーザーは無停止でサービスが利用できます。
サーバの冗長化が代表例です。

例えば、L3スイッチでは、StackWiseという機能があります。
この機能は、設定情報やルーティング情報等をスタック内の全スイッチで共有することで、物理的には複数のスイッチが1台の仮想的なスイッチとして動作することができます。
もし、1台のスイッチが障害が発生した場合も、他のスイッチが正常な場合は、無停止で通信が継続されます。

ホットスタンバイ

ホットスタンバイは、同じ構成の装置を2台用意します。
そのうち1台をアクティブ系として稼働させ、もう片方をスタンバイ系として待機状態にしておきます。

このときスタンバイ系の装置は、電源も入っており、稼働している状態です。
さらに、スタンバイ系の装置は、アクティブ系の装置に対して同期をとりながら、いつでもアクティブ系になれるように待機しています。

万が一、アクティブ系に障害が発生したら、自動的かつ即座に切り替えられます。
この方式は、HSRPやVRRPの機能を使用したL3スイッチの冗長化がそれにあたります。

コールドスタンバイ

コールドスタンバイは、同じ構成の装置を用意するとこまでは、ホットスタンバイと同様ですが、アクティブ系とスタンバイ系は同期を取りません。

このときのスタンバイ系の装置は電源が落ちており、装置自体も稼働していない状態です。
万が一、アクティブ系に障害が発生すると、手動で、スタンバイ系の装置の電源を入れて、切り替えます。また、装置本体のケーブルも付け替える必要があります。

この方式は、現場が保守サービスセンターから遠く、短時間での保守員の駆けつけが不可能な場合に有効です。

現場が遠方の場合は、早期復旧の為に、お客様に仮復旧をお願いすることがあります。
作業も、スタンバイ系の機器の電源の投入と、ケーブルのつなぎ換えだけになりますので、ネットワークのスキルも不要のため、運用が容易というメリットがあります。

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