万一、Cisco機器が故障した場合は、ルータの再起動(ソフトウェアリブート)や電源のOFF⇒ON(ハードウェアリブート)を実施する前に、できるだけ多くの情報を取得することが非常に重要になります。
理由としては、それら情報がクラッシュした原因特定への重要な手がかりになるからです。
再起動を行うと、クラッシュに関する情報であるcrashinfoファイルに保存されたものは、すべて削除されてしまいます。
以下では、最低限実施すべきコマンドと採取すべき情報を紹介します。
show versionコマンド
このコマンドは、コンフィグレーションファイル、OSイメージ名、ルータの稼働時間、システムのハードウェア構成、IOSバージョン、及び、システムの再起動方法に関する情報などが確認できます。
show stacksコマンド
このコマンドは、ルータがクラッシュしたときに収集すべき情報のうち、最も重要なものの1つです。
ルータ内部のプロセスと割り込みルーチンのスタック使用状況を監視できます。
ブートフラッシュにcrashinfoファイルがある場合は、最後に「Infomation of Last System Crash」と記述されたクラッシュの情報が表示されます。
show contextコマンド
このコマンドは、例外発生時にNVRAMに保存された情報が表示されます。
コンテキスト情報は、ルータタイプよりもそれぞれ異なります。以下の情報について出力されます。
- シグナル番号
- コード番号
- ルータの稼働時間に関する情報
- クラッシュ時のすべてのレジスタ値
- システムリブートの要因
- スタックトレース
- IOSバージョン
show tec-supportコマンド
このコマンドは、ルータに関する情報全般的な情報を収集するのに役立つコマンドです。
クラッシュ時のコンソールログ
クラッシュ時にルータにコンソール接続していると出力される情報です。
syslog
ルータがsyslogサーバにログを送信するように設定されていれば、クラッシュ前に生じた情報を確認することができます。ただし、クラッシュした重要な情報はsyslogサーバに送信されていない場合が多くあまり役に立たないのが実情です。
crashinfoファイル
crashinfoファイルは、クラッシュに関する情報が収集されています。
それは、ブートフラッシュまたはフラッシュメモリに保存されています。
確認するにはTFTPサーバを使用して、ルータからダウンロードする必要があります。
crashinfoファイルを確認
Route# dir bootflash:
1 -rw- 4088008 Oct 07 1999 04:51:29 rsp-boot-mz.120-6.6
2 -rw- 178619 Mar 23 2000 06:18:50 crashinfo_20010323-061950
tftpサーバにコピー
Router# copy bootflash:crashinfo_20010323-061950 tftp
Address or name of remote host []? 10.1.1.1
Destination filename [crashinfo_20010323-061950 ]?
TFTPサーバの使用方法は以下を参考してください。