Cisco機器 errDisableの発生理由と対処法

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errDisableの概要

errDisableとは、showコマンドを利用してポート状態を確認したときに、もしポートに何かしらの問題がある場合に表示されます。

Catalystスイッチは、過度なリンクステータスのフラッピングやEtherChannelのバンドル要求などを含めスイッチ内部のソフトウェアプロセスがポートに関するエラーを検出したら、そのポートをシャットダウンさせます。

この状態がerrDisable状態です。

正常な状態にするには、設定しているコンフィグや流れている通信を正常な状態にすれば復旧します。

errDisableの発生理由と対処法

EtherChannelの設定ミス

一方のスイッチにEtherChannelの設定をしたのに、もう一方のスイッチは設定していない場合です。

その場合、STPがループを検出してそのSTPプロセスがEtherChannelが設定されている側のポートをシャットダウンさせます。

また、EtherChannelのネゴシエーションパケットであるPAgPが動作しているときに、それがトリガーになってerrDisable状態になることもあります。

これは、EtherChannelモードの不一致によるものです。このような状態を避けるためにも、スイッチの両側でEtherChannelモードをonもしくは、desirableのどちらかに設定するのがよいでしょう。

ポートの二重化 / 通信速度方式の不統一

ポートの二重化 / 通信速度方式の不統一とは、接続した両側で二重化方式や通信速度の設定に相違がある状態です。

例えば、送信元のポートが、full-duplex、対向先のポートが、half-duplexの場合は、二重化方式の不統一で、スイッチが多くのLate Collisionパケットを受信したら、そのポートはerrDisable状態となります。

このような状態が生じたら、対向先ポートの方式の確認をしなければなりません。
また、NICやケーブルの不良によっても引き起こされますので、障害の切り分けが必要です。

spanning-tree portfast bpduguardコマンド

spanning-tree portfast bpduguardコマンドは、PortFastが有効になっているポートでBPDUを受信したら、スイッチはそのポートをerrDisableモードにするというコマンドです。

PortFastを設定するポートは直接端末が接続していることが前提です。PortFastを有効にすると、そのポートでは、BPDUは端末に流れないようになります。

そのため、spanning-tree portfast bpduguardコマンドでPortFastが有効にされているポートでBPDUが検出されたら、スイッチはポートをerrDisableモードにします。

したがって、PortFastが有効になっていないか、または、PortFastが有効になっているポートにPCではなく、他のスイッチが接続されていないかを確認してください。

UDLD (Unidirectional Link Detection)

UDLDは光ファイバで接続しているときに効果を発揮するものです。
光ファイバは送信と受信の2本のペアで通信を行います。

もし、片方向のファイバが断線してしまったり、抜けてしまうと対向先のデバイスはそれを検出できません。また、それによってSTPループを引き起こしてしまう可能性があります。

これらの原因によって、通信が一方向になっていないかを検出するための機能がUDLDです。

UDLDは、一方向を検出するとポートをerrDisable状態にします。もし、UDLDを設定しているポートでerrDisableの状態を確認したら、通信が一方向になっていないかを確認する必要があります。

その他の問題

ポートに関する問題を認識できるスイッチのソフトウェアプロセスがあれば、その問題のあるポートをerrDisable状態にできます。

その場合は、コンソールメッセージやSyslogサーバに送信されるメッセージなどを確認して、ポートがerrDisableになっている原因を特定する必要があります。

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